パレスチナとイスラエルの境界
パレスチナは「ヨルダン川西岸地区」「ガザ地区」「東エルサレム」に分かれ、1994年以来「パレスチナ自治区」とされ「パレスチナ自治政府」が存在するが、独立国家ではなく国連でもオブザーバー資格にとどまっている。2025年9月22日、国連本部で「二国家解決」に関する会議が開かれ、フランスのマクロン大統領がパレスチナを国家承認した。前日に承認した英国とカナダに続くもので、イスラエルは強く反発した(朝日新聞デジタル](https://ccp-ngo.jp/palestine/、朝日新聞デジタル) 2025年9月23日)。しかしその後も国家承認をする国が相次ぎ、国連193加盟国の約8割にのぼる150カ国超がパレスチナを国家として承認することになった。アメリカに歩調を合わせる日本は承認に到っていない(2025年9月24日現在)。
ただ現実には、パレスチナの三地区は分断されている。西岸地区はイスラエル軍と入植地が広がり、自治政府の統治は全体の約40%にすぎない。東エルサレムは入植地に囲まれて孤立が進み、ガザは2023年の戦争で壊滅的状況にある(BBC https://www.bbc.com/japanese/articles/cwyrry0pnjgo)。また、最高指導者が高齢であること、アメリカやイスラエルの動きが不明なことなど、将来に向けて大きな不安は残ったままである。
ガザは第一次中東戦争後にエジプト支配下となったが、1967年以降はイスラエルが占領した。1993年オスロ合意で一部自治が始まったものの衝突は続き、2007年以降はハマスが実効支配し封鎖と戦闘が常態化した。行政権はパレスチナにあるが、出入管理やライフラインはイスラエルに握られ、人口200万人超が狭い地域で暮らす。失業率は50%近く、国連は2030年に人口が310万人に達すると予測している。
さらに2025年9月、国連人権理事会はイスラエルがジェノサイド条約に違反していると認定した。イスラエルは行動を「自国民の保護と人質解放のための自衛」と正当化するが、国際的な非難は強まっている。伝統的な友好国やアラブ諸国からも批判が広がり、国内でも抗議デモが起きている。
(参考:【新版】中東戦争全史〔朝日文庫〕山崎雅弘著 )。



