ウラル山脈 ヨーロッパとアジアの境界
ウラル山脈はロシアを南北に縦断し,ヨーロッパとアジアの境界とされる古期造山帯である(図1).長さは約2,500km,最高峰はナロードナヤ山(1,895m).北は北極海から南はカザフスタンまで広がり,地理学的に南部・中部・北部・亜北極・北極ウラルに分けられる. 画像1は 北部ウラルと亜北極ウラルに相当する地域を捉えたもので,LANDSATの3シーンを接合したものだが,この山脈の北側の一部を捉えているに過ぎない.この地域の衛星画像を検索すると,積雪や雲で被われていることが多く,全域を捉える良い画像をなかなか検索できない.この3シーンは雲の少ない数少ないものだ,
ウラル山脈は,地質的には石炭紀後期に形成され,古生代の造山運動を経て中生代に浸食され,古第三紀のアルプス造山運動で再び隆起した。そのため,比較的なだらかな山容の行く列もの山脈が並走している(図2).侵食が進んでいるため,地表や浅い場所に鉱物資源が露出したりしており採掘が比較的容易であるという.画像2の山脈西麓に飛行場がみえるが,アエロドロム・ヴォルクタ 空港である.その北東側には露天掘り鉱山が見える.ウラル山脈は鉱物資源が豊富で,石炭,鉄,金,銀,プラチナ,ニッケルなどを産出し,ロシアの重工業を支えるが,原生林などが鉱物資源の開発によって危機にさらされている場所もあるという.
画像2~6は,画像1を拡大して北から南へ並べたものである.土のシーンを見ても,侵食が進んだ山容や折れ曲がった褶曲構造がよくわかる.これらの画像の範囲では,西麓には山脈に沿って道路が延びているが,東麓は湿地帯が広がっている.ウラル山脈の西麓はヴォルガ川水系の大河が森林地帯を流れ,東麓はオビ川・エルティシ川水系に属し,湿地帯が広がっている.ウラル山脈の南部(画像の範囲外)はステップ,中部は西シベリア低地の大河と沼地が広がっている.
南北に長いウラル山脈だが,気候は大陸性で,北部と南部,西斜面と東斜面で差が大きい.冬は北部で-23~-20℃,南部で-17~-15℃,夏はそれぞれ9~10℃,19~20℃。降水量は西斜面で多く,東斜面では少ない。森林限界は南部で1,000m,北部で500mで,北端はツンドラとなる. (本稿は,ブリタニカ国際百科事典,Wikipedia を参考にまとめました).



画像1 亜北極ウラル~北部ウラル LANDSAT8 2020年7月22日 RGB:432




