北上川流域
北上川は、岩手県の中央部を南下し太平洋に流れでる.全長は250㎞ほどで,流域面積は10,150 km²の広さで,東北地方の河川の中では最大である.日本の河川は一般に 河川勾配が大きいが,北上川は勾配がかなり緩いことが特徴である.しかしいっぽうで,この川は北上山地と奥羽山脈の間を流れているため,それぞれの山地からいくつもの河川が北上川に流れ込んでいる.これらの河川は一般に勾配が大きく,平野部を流れる北上川に合流するあたりで扇状地を作っでいる場合が多いという特徴もまた持っている.
宇宙からこの地域を捉えた画像にも,これらの扇状地がよくわかる.画像は,2023年の10月から11月にかけて捉えたLANDSATとSENTINELのデータを処理したものである.北上川流域は古墳時代から稲作が行われていたそうで,画像にも流域に広く水田が広がっている様子がみてとれる.
北上川は流域に多大な恵みをもたらす一方で,洪水を繰り返し昭和22年のカスリン台風,翌年のアイオン台風による北上川全域にわたる壊滅的な被害が発生した.これがきっかけとなり,治水と経済振興を目的にした北上特定地域総合開発計画(KVA)が具体化されたということだ.これにより,大規模な河川改修とともに、五大ダム(石淵・田頼・湯田・四十四田・御所)の建設,一関遊水地計画などが進められ,1960年代からは北上川流域における洪水の被害が激減した(NPO法人 北上川流域連携交流会による.)



