今月の地理写真

このページは、国士舘大学地理学教室の教員が世界各地で撮影した写真をもとに構成しています。
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Vol.27-06 2025年6月

JR久留里線 岡島 建

 JR東日本が、千葉県内の久留里線、久留里~上総亀山間の廃止方針を表明した。災害の被害を受けていない路線としては、JR東日本で初めての廃止となる。久留里線木更津~上総亀山間のうち、末端部の久留里~上総亀山間の利用状況が悪いことから、JR東日本が2023年3月8日に沿線自治体(千葉県及び君津市)に対して協議を要請していた。自治体ではこれに応じ、沿線地域交通検討会議を設置して協議していたが、2024年10月28日に「自動車中心の交通体系への移行により、より利便性の高い地域公共交通が実現すると考えられる。」とする検討結果報告書を公表した。これを受けてJR東日本千葉支社は、2024年11月27日に「バス等を中心とした新たな交通体系へのモードチェンジを図ることが必要」として、同区間の鉄道廃止の方針を表明した。

 久留里線は小櫃川流域を走行し、木更津~久留里間は平野部で利用客も少なくなく通勤・通学の足となっている。久留里~上総亀山間は山間地で峡谷部となり、2023年には64人/日しか利用していない。並行する国道等は整備され、千葉市や東京への高速バスも運行している。

 久留里線は1912年木更津~久留里間を開業した後、1936年に上総亀山まで延伸した。1922年公布・施行された鉄道敷設法別表第48号に「千葉県木更津ヨリ久留里、大多喜ヲ経テ大原ニ至ル鉄道」として掲載された。大原からは木原線として、1930年に大多喜まで、1934年に上総中野まで開業したが、小湊鉄道に接続し、久留里線にはつながらなかった。木原線は国鉄の第1次廃止対象特定地方交通線として1981年廃止承認され、1987年国鉄分割民営化後の1988年に、いすみ鉄道いすみ線となった(JR木原線廃止)。

写真A~Dは2025年4月、写真E・Fは2015年3月いずれも岡島 建 撮影

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